梅雨が過ぎれば、いよいよ夏の到来。これから厳しい暑さが続きます。夏を 乗り切るには、エアコンなどをうまく使って涼しく過ごす工夫をするのはもち ろんですが、それ以前に夏の暑さに負けない体づくりをして備えておきたいも のです。今回は、簡単にできる夏バテしない体づくりのコツをご紹介しましょ う。
夏バテの原因は、体温調節がうまくできないことが大きいようです。熱中症 が梅雨明けに多いのも、体がまだ暑さに慣れていない状態で、急に気温が高く なり体温のコントロール機能がうまく働かないためといわれます。そこで体温 調節に大事なのは汗をかくこと。普段から汗をかく習慣をつけておくことが、 暑い夏に負けないためのポイントです。
具体的には、軽い運動で汗をかくクセをつけることから始めるとよいでしょ う。1 日15~30 分程度、汗ばむくらいの早足で歩くことを週に3~4 回続ける のがおすすめ。運動後は牛乳などのタンパク質と糖質を摂取することで血液量 が増え、熱中症などに強い体をつくることにつながるといわれています。また、 こまめに水を飲んで汗をかきやすい代謝のいい体にすることを心がけます。
暑くなってきたら睡眠にも注意しましょう。エアコンや扇風機のタイマーを 使って、眠りにつく前と起床時に快適に過ごせるようにしたり、吸湿性の高い 寝具を選んでぐっすり休息することで、1 日の疲れを癒やしましょう。扇風機 は、直接体に当てずに部屋の中に空気の流れを作ることで、それほど室内の温 度を下げなくても体感温度を下げることができます。
暑さに負けない体づくりには、食事も重要です。特に豚肉や豆類などに含ま れる疲労回復効果の高いビタミンB 群は、夏の食事に欠かせません。うなぎな どに多く含まれるビタミンA は、粘膜を強くし、食欲が落ちる時期の胃を守っ てくれます。
ただし、スタミナがつくからと栄養のあるものを一度にたくさん 食べるよりも、野菜を中心とした食材を毎日バランス良く摂取する方が体に優 しく効果的です。
梅雨の時期からよく動き、よく食べて、よく眠る習慣を身につけておくこと が大切。夏に負けない体づくりのカギは、この時期の過ごし方にもあるといえ るかもしれません。