節電が叫ばれる今年の夏。べたつく汗は不快ですし、汗をかくと肌のトラブルも起こりやすいものです。エアコンの使用を抑えながら、快適に過ごすためにはどうすればよいでしょう。今回は、夏場の汗とうまく付き合う方法をご紹介します。
今年の夏は、エアコンの使用を抑えるために扇風機が人気ですが、ぜひ効果的に使いたいものです。水を入れた洗面器を扇風機の前に置いておくと、気化熱によって涼しい風を吹かすことができます。また、エアコンの風が当たる場所に扇風機を置くことで、冷たい空気が部屋の中を循環しやすくなりますので、エアコンの温度を高めに設定しても涼しく感じられるでしょう。
外から帰って体温が上がった時には、首の付け根やワキ、手首の内側など動脈の通っているところに、冷たいペットボトルなどを当てると、体温が下がりやすくなります。冷たいものを飲むのも有効ですが、口にしばらく含んで十分冷たさを感じてから飲み込むようにすると、涼感もあり内臓にもやさしいですね。
また、汗で気になることとして、ニオイがあります。ニオイは汗と細菌が混ざるために起こります。体のニオイを抑えるには、清潔にすること。汗が皮膚に付いたままだと細菌が繁殖しやすくなりますので、なるべく早めに拭くようにしましょう。また、デオドラント製品の活用も一つの方法です。ただし、使いすぎないよう適量を心掛けましょう。
そしてもうひとつ、汗のトラブルといえば、肌の乾燥や肌荒れです。適度な汗は肌の乾燥を予防しますが、汗をびっしょりかくと水分の蒸発時に肌が乾燥しやすくなるといわれています。特に外から帰って、エアコンや扇風機に当たるときは要注意です。そのまま汗が乾くのを待たずに、ハンカチやタオルで拭くことをおすすめします。
汗を拭くコツは、拭き取るのではなく「押さえる」のが基本。汗をかいた肌は傷つきやすくなっていますので、ゴシゴシこすらないように注意が必要です。やさしく水で洗い流すのもよいでしょう。そして、その日のうちに石けんで清潔に洗い流すようにしましょう。
毎日のお風呂では、浴槽にコップ1杯の酢を入れるとクエン酸が雑菌予防のために役立つといわれています。また、髪を洗って濡れたまま寝てしまうと、枕やシーツとの摩擦でキューティクルが傷み、細菌も繁殖しやすくなりますので、必ず髪を乾かしてから眠るようにしましょう。
とかく嫌われがちな汗ですが、もともと体温調節のための重要な体の機能です。「いい汗」はストレスを和らげ、免疫力アップや美容にも良いといわれています。いい汗をかくには、普段からバランスの良い食事を摂るようにして、運動を心掛けることも大切です。今年の夏はいい汗をかいて、健康的に過ごしたいものですね。